359°
第9章 funky&crazy
「あのさぁ、さっきからなんなん?初対面でそこまで言われる筋合いないんですけど!てかあんた、高藤さんのなんなわけ?」
「はぁ~?あたしは拓哉さんの彼女、ですけど!何か?」
(…………え?)
恵の突然の告白に、卓也は目を見開く。
「ええええええっ!?」
小松がムンクの叫びのような顔をして叫んだ。
「め、めぐちん…彼氏いたんだ…」
「そうだよ、だから馴れ馴れしくすんなって言ってんの!あたしは、ず~っと拓哉さんに憧れててベーシストになったんだから!」
「そんなぁ~…」
小松が落ち込む隣で、卓也は茫然と佇む。
(なんだ…高藤さん…彼女、いたんだ…)
徐々に目の前が暗くなっていく。