359°
第9章 funky&crazy
(ステージかぁ…気持ちよかったなぁ…)
「…曲は?何やるんだよ?」
卓也はとりあえず聞き返してみた。
ドラムの佐藤の表情が明るくなる。
「ディープ・パープルって知ってます?『Burn』と『smoke on the water』をやろうかと思って」
「ディープ・パープルか!名曲じゃん!」
「僕たちみんな、60~70年代の洋楽ロックが好きなんです。ディープ・パープル、レッド・ツェッペリン、ピンク・フロイド、ジェフ・ベックとかね…」
「へぇ~、あっ、ツェッペリンは聴いたことあるぜ。あれだろ?え~と…天国の…」
「て、天国の階段!」
そばにいたギタリストの遠藤がどもりながら叫ぶ。
「そうそう、それ。うちの父ちゃんが好きでさ~、小さい頃100回くらい聴かされたんだよなぁ」