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第9章 funky&crazy



「懐かしいなぁ、俺もよく助っ人頼まれたわ」

「へぇ~」

「仕事終わった後にアールグレイの練習やって、また違うスタジオ行って深夜から朝まで練習したりな。ひどい時は一睡もしなかった」

「ええっ…」



卓也の顔がひきつる。



「どっちもライブ控えてたからな…どっちも手ぇ抜くわけにはいかねぇし…
ま、両立しろなんて厳しいことは言わねーけどよ…その代わりそのライブ終わったらみっちり練習やっからな!覚悟しとけよ?」



そう言って龍はニヤニヤしながら、たじろぐ卓也の顔を覗き込んだ。
卓也はハッとして後ずさる。



(いちいち顔近づけんじゃねーよ!オッサン!)



なんとなく近付くのは危険なような気がする…
卓也は本能的にそう思った。






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