359°
第9章 funky&crazy
そんな卓也の突き刺す視線にも関わらず、蒼士はギターの調整をする。
「…お前はビートルズでも歌っておけ。イアン・ギランなど100年早い」
「はあ~?!」
イアン・ギランとは、ディープパープルのボーカリストのことだ。
「ビートルズ馬鹿にすんなよ!てかそう言う蒼士は、リッチー弾きこなせるんだろうな!?」
卓也が食ってかかる。
蒼士は卓也を上から見下ろした。
「…ふん、分かりもしないくせに、大御所の名前を軽々しく言うな、ガキが」
「はあぁぁ~~!?」
また始まった、と龍はクククッと笑い出した。