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第9章 funky&crazy

遠藤と目が合う。


「だ、だいじょう…ぶ…だから、練習…」


声を詰まらせながら遠藤が言う。
一応やる気はあるようだ。


「そうだな、とにかく練習しないとやべぇし」


卓也の言葉に皆頷いて、それぞれチューニングに取りかかった。



「なぁ、そーいえば、ディープパープルってキーボードいるよな?」

「ああ、それは…」


佐藤が答えようとした瞬間、視聴覚室の扉が開いた。



「あらぁ~なんか騒がしいと思ったら子猫ちゃんたちがいたのねぇ~」


鼻にかかったオネエ言葉で、頭の禿げた男性が入ってきた。


(げっ…!カマ尾!!)


卓也の顔がひきつる。




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