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第9章 funky&crazy


「あ、坂本くん!」


ホッとした表情を浮かべるドラムの佐藤。


「あの、これ…」

「すごいっすね!みんな、坂本くんのファンっすよ」


ベースを抱えながら小松が答えた。



「あの~私たち~坂本先輩のファンなんですけど~、ここで練習するって小耳に挟んだんで見学しにきちゃいましたぁ。見ててもいいですかぁ~?」


やたら猫なで声で話す女子生徒が、卓也に向かって話しかける。



「あ、えっと…」



卓也はチラッと佐藤たちと顔を合わした。



「僕と小松は構わないけど、遠藤がね…」



そう言われ遠藤の方を見ると、下を向いて固まっていた。



「あいつ、女の子が苦手なんすよ…」

「えっ…でもギター持つと変わるって…」

「いつもライブは野郎ばっかりでしたから。こんな大勢の女の子に囲まれたこと一度もないっすからね~完全にびびっちゃって、さっきから微動だにしないんすよ…」



(マジかよっ!!)




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