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……どうしてこうなった?

第9章 優花の入部

放課後、部活が始まると独特の緊張感が走る。

とてもじゃないが「今度合コンしましょうよ、先輩っ♪」なんて言える空気ではない。

特に三年生は最後の大会に向け、気合の入り方も違った。

強豪の東雲高校だったが去年は全国大会には出場できなかった。

三年生には否応なしにプレッシャーがかかっており、特にキャプテンの鎗倉はその責任を誰より強く感じていた。


「鎗倉君、すごい気迫ね……」

三年生のマネージャー、田中美世(たなかみよ)が練習風景を見ながら呟く。

鎗倉はボールを持った選手に食らいつくように張り付き、パスコースを消していた。

「圧倒されちゃいますね」

「鎗倉君、すぐ自分の中に抱え込んじゃうから……前回の県大会準決勝で負けたこと、自分のせいだと感じてるのよ」

田中はギュッと練習スコアブックを抱きしめるように強く握る。

その様子を見て、優花は田中と鎗倉の苦悩を感じ取った。

名門には名門の、悩みがあるんだな、と。

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