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ドリブルがうまいわけでも、シュート精度が高いわけでもなかった。

飛び出しからの素早い身のこなしと、隙を突く得点能力に長けている。

どんな格好でもとにかくボールをゴールに押し込む、というプレイスタイルだった。

時にはキーパーの弾いたこぼれ球を押し込み、時にはゴール前の混戦で転がるようなシュートをキーパーの死角から蹴り込む。

貪欲なまでの得点感覚が俊二にはあった。

得点力にやや欠けるところがあった東雲高校で、駿二の加入は非常に心強いものがあった。


「あー疲れたぁっ！　もう歩けねぇ！」

練習が終わってヘトヘトになりながら鎗倉駿二は戻ってきた。