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……どうしてこうなった?

第11章 芹沢の入部試験

試合が再開されると明らかな変化が現れていた。

一転リードしてるはずのレギュラー陣白組が目に見えて焦っており、赤組は肩の力がいい具合に抜けた感じになっていた。


それもそのはずで、白組からしてみればベンチ入りも約束されていない程度のメンバーに得点を許すというのは絶対にあってはならないことだった。

事情が事情だけに裏をかかれた感はあるが、一軍メンバーにそんな言い訳は出来ない。

油断と慢心が導いた完全なミスであった。

笑いながら試合の行方を見ていた監督の表情も一気に険しいものへと変わっていた。


万が一にも負けるようなことがあれば、いや、引き分けであったとしてもそれは大問題となる。

レギュラーの座を失う可能性だってある。

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