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「いや、そうじゃなくて。お前、自分で得点とらなきゃ試験合格できねーんだぞ？　駿二が得点決めても意味ねーだろ？」

槍倉誠一にそう言われ、１秒程度固まる。

「あっ!!　そうか!!」

芹沢が気付いてそう言うとチームメイトから爆笑が起こった。


「バカだなー芹沢!!」
「マジウケます、芹沢先輩!!」

笑いながら赤組は自陣へと戻っていく。


槍倉誠一から遠く離れてから芹沢が誰にも聞こえないくらいの声で呟いた。

「だからそれが作戦なんだって」

奇策中の奇策、本来の芹澤の目的を無視した作戦はこうして見事に成功した。