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……どうしてこうなった?

第11章 芹沢の入部試験

「ちょっとっ! 大丈夫ですか!?」

倒れた芹沢に優花は慌てて駆け寄る。

「大丈夫だ……」

芹沢は優花に悔しそうに笑いながら起き上がる。

「合格だな、芹沢」

鎗倉誠一が倒れた芹沢に手を差し伸べる。

「ちくしょうっ! 体力が全然持たねーっ。負けちまった……ボロ負けで」

「悔しいか?」

「ああ。無茶苦茶悔しい」

「じゃあ練習しろ。入部したらからにはしごいてやるからな。覚悟しろよ?」

「しゃーねーなー……」

苦笑いしながら芹沢は鎗倉の手を握り起き上がる。

男同士の友情を見た気分の優花はちょっと胸をキュンとときめかしてしまったが、芹沢には絶対言うまいと心に誓った。

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