テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第11章 芹沢の入部試験

少し浮かれていた赤組メンバーも芹沢の除く全員に緊張が走った。


完全な体調ではないにしろ、上遠野武瑠が入るということは勝ちがなくなったことと同じ意味だ。

赤組も疲れた選手の交換を行う。

得点を決めた芹沢にももう交換して休んでていいと伝えたが、芹沢はそれを拒否して譲らなかった。

同点となり、メンバーが入れ替わり、試合再開となった。


上遠野が加わった白組はまるで別のチームのように勢いを増した。

もちろん同点にまで追いつかれたメンバーが気合を入れ直したのもあるが、それだけでは説明がつかないほどの変わりぶりであった。


急所をつくパスが次々と出され、紅組守備陣はあえなく崩壊する。

残り10分という時間の中で白組はなんと3点もの大量の追加得点を挙げた。


ピッピッ、ピピーッ


試合終了を告げるホイッスルが鳴る。

それと同時に芹沢はピッチに倒れる。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ