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……どうしてこうなった?

第13章 日曜、午後、漫画喫茶。

「橘のやつ、最近優花をすごく意識してるみたいじゃねーか」

「そんなことないと思いますけど」

「まったく……優花は男心ってもんがわかってないよなー……」

芹沢は読んでいた漫画をパタンと閉じて優花の目を見る。


「橘は言葉に出したり、態度には出ないけど確実にお前を意識してるぞ? それに俺に明らかに敵対心を持ってる」

「そうかなあ」

優花は橘の最近の態度を思い返すがどうもピンと来ない。


むしろ避けられてる感さえする。

「むしろ避けられてる気がするんだろ?」

「えっ!? ええ、そうです」

「それが気のある証拠だ。今まであいつは優花に対して冷たくも優しくもなかったろ? 
それは何にも思っていない、意識してない現れだ。優花に彼氏が出来たと知って、優花への思いにようやく気づいたんだよ、あいつは」

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