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……どうしてこうなった?

第18章 『偽装彼女』解約

「なるほどな……そうだよな。実はその件なんだけどさ、もういいやって思って」

「は?」

あまりに漠然として、あっさりとした言い方に優花はなんのことだかさっぱり分からず首をかしげた。

「だから、『偽装彼女』のこと。もうしなくてもいいから」

「えっ……そう、なんですか? でも、陸奥先輩は……」

「まぁ陸奥の件はもともと俺の問題だからな。優花を振り回して悪いと思ってる」

「いまさらですか……?」

不意に偽装彼女打ち切りの話を切り出され、優花の頭の中はパニックになる。

「ごめんな、なんだか迷惑かけて」

「いえ……そんなことは別に今更いいんですけど……」

優花はいつもみたいにうまく笑えず、自分自身に驚いた。

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