……どうしてこうなった?
第18章 『偽装彼女』解約
「なっ……!?」
放課後、グラウンドに行くと当たり前のように芹沢も練習に来ていた。
「なんでいるんですか、先輩っ」
他の部員に目立たないように押さえた声で問い質す。
「なんでって……サッカー部員だからだけど?」
「偽装彼女じゃなくなったんだからもういいじゃないですか」
「彼女と別れたくらいで部活辞めてたらキリがないだろ?」
「そ、そうだけど……サッカーに興味あるんですか?」
「ぶっちゃけそこまではない。けど負けたまま終わるのも面白くねーし」
「負けたって……勝ち負けじゃないと思いますよ」
「いや、勝ち負けだよ。紅白戦は負けたしベンチにも入れなかった。完璧な負けだよ。
俺、なんでも勝つまでやらなきゃ気が済まないタイプだから」
ニッと笑って芹沢はグラウンドに駆けて行った。
「もう……ガキみたい……」
本人は迷惑そうに眉を潜めたつもりの優花だったが、その横顔を見た橘には笑っているようにさえ見える表情だった。
放課後、グラウンドに行くと当たり前のように芹沢も練習に来ていた。
「なんでいるんですか、先輩っ」
他の部員に目立たないように押さえた声で問い質す。
「なんでって……サッカー部員だからだけど?」
「偽装彼女じゃなくなったんだからもういいじゃないですか」
「彼女と別れたくらいで部活辞めてたらキリがないだろ?」
「そ、そうだけど……サッカーに興味あるんですか?」
「ぶっちゃけそこまではない。けど負けたまま終わるのも面白くねーし」
「負けたって……勝ち負けじゃないと思いますよ」
「いや、勝ち負けだよ。紅白戦は負けたしベンチにも入れなかった。完璧な負けだよ。
俺、なんでも勝つまでやらなきゃ気が済まないタイプだから」
ニッと笑って芹沢はグラウンドに駆けて行った。
「もう……ガキみたい……」
本人は迷惑そうに眉を潜めたつもりの優花だったが、その横顔を見た橘には笑っているようにさえ見える表情だった。