テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第20章 槍倉駿二のデビュー戦

前半が終了し、選手達が引き上げてくる。

「やったなっ!」
「すげーな、駿二」
「デビュー戦ハットトリック決めちゃえよ!」

ベンチの選手らも駿二を祝福する。

「あれは上遠野先輩のパスが凄すぎるだけですから」

照れながら駿二が謙遜する。

私生活はいい加減な駿二だったが、グラウンドではかなり謙虚な駿二に優花は思わず微笑む。

「よくやったな、駿二」

タオルで汗を拭きながらキャプテンであり、兄である槍倉誠一がねぎらいをかける。

「お、おうっ!」

その時の駿二が一番照れくさい表情を浮かべていたことを優花は見逃さなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ