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……どうしてこうなった?

第22章 どうしたの?

「駿二君の怪我、大丈夫だった?」

朝一番に友美は優花に尋ねた。

「え、あ、ああ。そうね。全治三ヶ月らしいけど元気そうにしてたよ」

「三ヶ月っ……そっかぁ……辛いね」

「そうだね」

声をかけてもどこか上の空の優花に友美は少し心配した。

「優花……なんかあったの? なんでも相談してね?」

「ありがとう、ともちゃん」

そう言うとツツーッと涙の筋が優花の頬を伝った。

「ちょっ……優花!? 大丈夫!?」

「うん。なんでもないの。大丈夫」

とても大丈夫には見えないが優花はそれ以上何も話さなかった。

その日は一日中優花はぼんやりとしており、時折授業中にも瞳を潤ませており、心ここにあらずといった雰囲気であった。

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