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……どうしてこうなった?

第24章 生徒会の独裁

組織を牛耳るためには多少の不協和音があった方が統率が取れるというのが陸奥の持論であった。

それに真貝はなかなか有能でもあった。

潰そうと思えばいつでも潰せる真貝を生徒会で会計に起用する理由はそういったところにあった。


何もかもが自分の思惑通りに動かないと気が済まない。


アニメ同好会の廃部には二つの意味合いがあった。

ひとつは真貝への踏み絵的効果。

自分のためにどこまで出来るかの試験的意味合い。

もうひとつは生理的にアニメ同好会の創るポスターを受け入れられないこと。

ロリコン趣味丸出しの絵が気持ち悪くて仕方ないという理由だった。


----思い通りにならないと気が済まない。

それは支配者階級の家に産まれ育った陸奥佳奈美の本能のようなものであった。


もちろん、葉月優花も、芹沢高志もその例外というわけにはいかない。


そろそろ次のステップに移る頃かしら……?

陸奥は春の訪れを告げる野鳥の鳴き声を聞いたかのような、美しく優しい、ほんわかとした笑みを浮かべながらこれからのどす黒い作戦を思い浮かべていた。

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