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……どうしてこうなった?

第26章 自殺

「放っておけないよっ! ゆうちゃんは親友だもんっ! ねぇ!! 私だけなの? 親友だと思ってたの……私の方だけ……?」

友美はぎゅっと優花の手を握る。

「…………ごめん……一人にして……」

しかし優花はその手を握り返さず、うつむいて呟いた。


「ゆうちゃん……わかった……」


--今は何を言ってもゆうちゃんの心に届かない。


そう判断した友美は手を離し、ゆっくりとその場を立ち去った。

汗ばむくらいの気温が夏の訪れを予感させる、そんな夕方であった。

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