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……どうしてこうなった?

第26章 自殺

「そんなのっ……そんなのわかんないよっ!! やってみなきゃ……それにレギュラーになれなくたっていいじゃない!! 頑張れれば、真剣にやればいいじゃない!!」

「興奮するなよ……俺はお前を満足させるためだけにサッカー続けなきゃなんねーのかよ? いいだろうよ……俺が挫折して諦めたって……俺の人生なんだから……」

優花の熱い気持ちも醒めきった橘を奮い立たせる力にはならない。

「悪ぃな……優花……こんな俺に変な期待させちまって……これからは俺になんにも期待するな……じゃあ」

そう言い残して橘は家に入っていく。

優花は一歩も動けなかった。

ただ冷たい涙の筋を一筋、頬に伝わらせていた。

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