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……どうしてこうなった?

第27章 生徒会長、陸奥佳奈美の勝利

「葉月さん……」

サッカー部の男子生徒が優花に近づく。

「あ、彰人はっ!?」

「橘は処分が決まるまで自宅待機だって……今日もそのまま帰ったみたいだよ」

「ッッ……」

状況は思った以上にひどいことを知った優花は絶句し、次の瞬間には橘を追うために走り出していた。

「彰人っ! あきとぉおっ!」

勢いよく走る優花の瞳にあふれた涙は風に飛ばされ飛散する。

靴を履き替えた優花はそのまま学校を飛び出していった。

駅まで疾走したが橘は見つからない。

優花は迷わず改札を通り、家へと向かった。

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