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……どうしてこうなった?

第27章 生徒会長、陸奥佳奈美の勝利

「流石だよ……負けだ……俺の負け」

芹沢はそう言うとスッと陸奥の前で片膝を付いた。


「陸奥、俺と付き合ってくれ」

深々と頭を下げ、片手を差し出した。

「まぁ、中世の王子様みたい……素敵……」

陸奥はキラキラと目を輝かせて、両手を自らの頬に当てた。

「……はい……こちらこそ、よろしくお願いします」


恥じらう乙女はかくありき、という素振りで陸奥は橘の差し出した手を握った。

そして、椅子に腰掛けて足を伸ばしてひざまずく芹沢の顔の前にスッと足の甲を近付けた。

「キス……してくださる?」

芹沢は顔色を変えず、陸奥の足首を持ち、そっと静かに口づけた。

芹沢の唇が足に触れた瞬間、陸奥は電気が流れたような快楽を味わった。


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