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……どうしてこうなった?

第32章 陸奥家を継ぐ者

「なんなのよ、あの女っ……絶対に許せない」

苛立ちながら陸奥は歩いて帰宅した。

陸奥は芹沢と帰るときは電車と徒歩で帰ることにしていた。

芹沢は確かに彼氏となった。

絶対に自分に従わなかった芹沢が遂に自分の言いなりになった。

それはずっと陸奥が望んでいたことであった。

それなのに……

陸奥の支配欲は全く満たされていなかった。

芹沢は一緒にいても気持ちは全く陸奥を見てはいなかった。


芹沢の心の中には確実に優花がいる。


言葉に出さなくともそれは手に取るようにわかった。

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