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……どうしてこうなった?

第34章 狂気の刃

部活の後片付けが終わった優花は制服に着替えてから時計を見る。

夜の八時。

約束の時間より遅くなってしまっていた。

慌てて鞄を取り、校舎へと向かう。

生徒会室の方を見てもやはり暗い。

待ちくたびれて帰ってしまったのだろうか?


ほっとしたような、だけど不安になるような気持ちで優花は急ぐ。

夜の校舎は当然ながら人気もなく、優花の足音以外なにも聞こえない。

その静寂さが不気味で仕方ない。

優花はポケットの中のスマホをぎゅっと握る。


生徒会室の扉の前に立ち、優花は一度呼吸を整えた。

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