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……どうしてこうなった?

第35章 芹沢の弱点

副島の起こした事件は隠そうにも隠しきれるものではなく、あっと言う間に学校中に知れ渡った。

しかしその噂の中に『葉月優花』の名前が一切出ていないことに芹沢は安心した。

自分の罪が重くなろうが、刑事事件になろうが、捨て身の覚悟で優花を傷つけたい一心で、優花をレイプしたことを副島が話すかもしれないと芹沢も内心焦っていた。

しかししょせん副島にはそこまでの度胸はなかった。

ちょっとでも罪が軽くなるならばと口をつぐんだ。

そのことに芹沢は安心し、そして副島の覚悟のなさに呆れながら感謝した。

その優花は当然今日は学校を休んでいる。

というより家に帰っていない。

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