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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

部活の終わった夕方。

着替え終わった優花は家路につく。

橘と一緒に帰りたかったが、あいにく橘には用事があるらしく先に帰ってしまった。

仕方なく優花は暗くなりはじめた道を一人で歩いた。

「っっ……」

暗い道を歩いていると監視されているような気配を感じて幾度となく振り返る。

副島に乱暴を受けてから、どうしても暗がりが怖くなってしまっていた。

物陰から副島が飛び出してきて襲われそうな恐怖心が湧く。


振り返った先には当然人影はない。

思い過ごし。

それはわかっているが、どうしても恐怖心が抜けることはなかった。

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