テキストサイズ

……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

「俺じゃ、駄目なんだ……」

駿二は引きつったような笑みを浮かべる。

「……ごめん、なさい。駿二君と一緒にいると楽しいし、明るい気持ちになれる」

「じゃあっ--」

「でもドキドキしないの……好きだって……そういう感情じゃないの……」

「ゆうか……」

「ごめん……ごめんね……いい加減な気持ちで駿二君と付き合えない……」

「そっか……」

「駿二君の優しさに甘えて、ちゃんと返事もしないで、振り回すだけ振り回して……ごめん……本当に、ごめんなさい」

ポロっと大粒の涙がこぼれて優花自身も驚く。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ