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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

泣き止んだ優花は最後にもう一度だけ駿二に謝った。

そしてじっと駿二を見つめた。

「ありがとう、駿二君」

「おう。芹沢先輩が嫌になったらいつでも俺のとこに来いよ」

「うん……」

二人は見つめあいながら笑った。



駿二と別れると優花は芹沢の元へと急ぐ。

既に辺りは暗くなりはじめていた。

暗闇の中から血走った目をした副島が出てくるような気がして恐怖心が湧く。

早く芹沢先輩と会いたい。

優花は自然と走り出していた。

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