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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

芹沢が優花を家まで送り届ける生活が続いた四日目のこと。


遂に陸奥が動いた。


「帰りに話があるの……今日は一緒に帰るから開けておいて」

少し疲れた顔をした陸奥は芹沢にそう告げた。

「わりぃけど俺、用があるから」

さらっと芹沢は断る。

「葉月さんを家まで送り届ける用事でしょ?」

「ああ。そうだ」

「そんなにあの子が心配?」

「そうだ。心配だよ」

芹沢はきっぱりと言い切る。

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