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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

陸奥は約束したことは守る

逆にいえば陸奥にとって優花のレイプ未遂事件などはどうでもいい事柄だと言う認識の裏付けにもなる。

それよりも芹沢と話しておかなければならないことがあるということだ。

「わかった……ただ優花を--」

「心配しなくていいわ。葉月さんは執事の茅野にうちの車で送らせる。それでいいでしょ?」

「わかった。それならいいだろう」

一日だけで優花の秘密を忘れてくれるなら仕方ない。

芹沢は渋々承諾をする。

このときはそれが最善の手だと思っていた。


後に芹沢はこの判断を激しく後悔することになるのだが、今はまだそれを知るよしもなかった。




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