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……どうしてこうなった?

第37章 放たれた狂獣

その時草木を掻き分ける音をたて、暗闇から人影が飛び出した。

「何を泣いているんですか、陸奥会長?……あんな奴、どうだっていいでしょう……」

「そ、副島君……ッッ!!」

服や髪に枝や草を絡ませて、目を怪しくギラつかせる副島が藪から飛び出してきた。

「探しましたよ、陸奥会長……さあ、こっちへ来てください。俺は会長を見捨てたりはしませんから……」

ジリッと副島が陸奥に近寄る。

「や、こ、来ないで……」

狂気に満ちた副島の目に、陸奥は恐怖を感じて大きな声が出ない。

慌てて鞄を引き寄せ、中から護身用のスタンガンを取り出そうとする。

「会長っ」

その行動を読みきっていた副島は鞄を蹴っ飛ばし、遠くへ飛ばす。

「どうしてわかってくれないんだ……どうしてっっ!!」

完全に正気を失った目付きで副島は陸奥を押し倒した。

「きゃああっ!!」

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