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……どうしてこうなった?

第38章 素直になれたなら

何度もしつこく着信音を奏でる携帯電話を手に取り、仕方なく優花は応答する。

「……はい……なんですか?」

着信相手はもちろん芹沢だった。

--本当は芹沢先輩からの連絡を待ち焦がれていたのに可愛くないな、私……


「優花、今から会えないか?」

「会えないですよ」

「会って話がしたい」

「私はしたくありません。なんでもかんでも自分の思う通りになると思わないでください」

「頼む、優花」

「とにかく今日は嫌です。明日にしてください」

「今日じゃないと駄目なんだよ」

芹沢は食い下がる。

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