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……どうしてこうなった?

第38章 素直になれたなら

「しつこいですよ、先輩」

「もう家の前まで来てるんだ」

「えっ……!?」

驚いて優花はカーテンを開ける。

バイクに跨がった芹沢が手を振っている。

「マジあり得ない……」

優花は電話を切り、慌てて降りていく。

「もうっ!! 何やってんですか!! 手、怪我してるんでしょ!!」

「もうバイクの運転くらい問題ねーよ」

笑いながら芹沢は優花にヘルメットを渡す。

「行きませんよ。話なら明日にしてください」

「いいから。ちょっと出掛けようぜ」

芹沢は優花に笑いかける。

「もう……本当に自分勝手……」

優花は渋々ヘルメットを被る。

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