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……どうしてこうなった?

第38章 素直になれたなら

芹沢とようやく心が通いあった翌日。

優花は陸奥がどんな非道な仕掛けをしてきても屈しないと心に誓って登校した。

しかし陸奥は優花のもとにやって来ることはなかった。

気になった優花は芹沢に尋ねたところ、学校を休んでいると言うことを聞いた。

気合いを入れてきただけになんだか肩透かしを食らった気分になった。

しかもその理由不明な欠席は続き、結局一学期が終わるまで、陸奥が登校することはなかった。


「いなきゃいないでせいせいしますけど、なんか気になりますよね」

一学期の終業式後に優花は芹沢にそう言った。

「なんだよ、優花。むしろ残念そうだな」

「残念じゃないけど……」

気にはなる。

陸奥家の執事の茅野が言っていた自分を気に入ってるという言葉も気になっていた。

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