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「これからは俺は逃げない。ずっと優花の隣にいる。何があっても」

芹沢は力強い視線で優花を見つめる。

「本当ですか？　私結構面倒臭い女ですよ？　わがままだし、馬鹿だし、さみしがりだし……やきもち妬くし、疑り深いし、臆病だし……」

「そんな優花が好きなんだ……」

「そ、それに毎日メールくれないと拗ねるし、寂しくなるとかまってちゃんだし……」

ポロッと優花の目から涙がこぼれる。

「な、泣き虫だし……馬鹿だからいっつも好きって言ってくれなきゃ不安だし……」

「好きだよ、優花……」

芹沢はふわっと優花を抱き寄せる。

「記念日とか忘れたりとか論外だし、喧嘩したとき私が悪くても先輩が先に謝ってくれないと駄目ですよ？」

「……お前、このチャンスに言いたいだけ自分に有利な条件言おうとしてない？」

「バレたか」

へへっと泣きながら優花は笑う。
目をあわせて芹沢も笑った。


しばらく見つめあってから、二人はそっと唇を重ねた。

そのキスはいつやめたらいいのか、わからなくなるくらい、長い長いキスだった。