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……どうしてこうなった?

第38章 素直になれたなら

色々と助けてもらった友美と鎗倉誠一にだけは芹沢と付き合いだしたことを話していた。

「芹沢が彼女を大切にしているところなんてはじめて見たからな。やっぱり葉月はすごいよ」

「そ、そんなこと、ないです……」

耳まで真っ赤にした優花はうつむく。

「ありがとうな、葉月。あいつを前向きな奴にしてくれて」

「どういうことですか?」

「あいつって結構なんでも出来るくせに面倒くさがってちゃんとやらないんだよ。サッカーだってどれだけ誘ってもやらなかったし。でも今のあいつは違う」

そう言って鎗倉は前の方の席で騒ぐ芹沢を見る。

優花もあわせて芹沢を見た。

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