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……どうしてこうなった?

第40章 陸奥佳奈美の決意

「口が過ぎますよ、茅野」

しかし佳奈美は否定した。

「このお腹の子は私の子です。父親などいない。私だけの子です」

「失礼しました」

茅野は頭を下げて詫びる。

それでいい。

そう思いながら、頭を下げていた。


佳奈美と茅野はまるで戦いに勝った凱旋のように胸を張って陸奥家を出ていった。

誰に見送られるわけでもなく、二人きりで。



「陸奥会長ッッ!!」

門を出たところで急に声をかけられ
佳奈美はビクッとする。

忌まわしきその声を忘れるはずもない。

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