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……どうしてこうなった?

第40章 陸奥佳奈美の決意

「それでこそ佳奈美さんです」

茅野は眩しそうに目を細めて微笑む。

「茅野、あなたの選択は正しかったと思わせてあげるから」

いつもの自信に満ち溢れた佳奈美の表情に戻る。

「それに、佳奈美さん。僭越ながら私は先月あなたと性交をしました。そのお腹の中の子、私の子供かもしれません」

茅野はそう告げて頭を下げた。

茅野とセックスをしたのは安全な日で、コンドームもつけていた。

茅野の子供である可能性はまだ、まずない。

それは佳奈美も、茅野もわかっていた。

わかっていたがそう口にすることで、そしてそれを否定しないことで変わる運命もある。

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