……どうしてこうなった?
第8章 初デート
「すっかり遅くなっちまったな。ごめんな」
「いえ……こちらこそあちこち連れて行ってもらってありがとうございました」
夜景を見てから帰宅したため、すっかり遅くなってしまっていた。
結局自宅まで送ってもらった優花はヘルメットを返しながらお礼を言う。
「デート、楽しんでもらえた?」
「はい。楽しかったです」
正直夜景を見ながらキスくらいされると覚悟していた優花であったが、芹沢は驚くくらいに紳士的に振る舞った。
なんだか肩透かしを食らった気分になる。
「それじゃあ、また学校で」
「はい。また学校で」
でもどうせ、ここでキスくらいしてくるんでしょ?
優花は少しだけ油断をしたようにわき見をして見せる。
ブォンブォンッ……
ブルルルルルッ……
エンジン音を鳴らし滑るように芹沢は夜の暗闇に消えていく。
キスどころか手すら握らずに。
「えっ……」
優花はぼぅっとその後ろ姿が見えなくなるまで見送っていた。
なんだかモヤモヤしているのは、若干の物足りなさだと気づくこともなく、見送っていた。
「いえ……こちらこそあちこち連れて行ってもらってありがとうございました」
夜景を見てから帰宅したため、すっかり遅くなってしまっていた。
結局自宅まで送ってもらった優花はヘルメットを返しながらお礼を言う。
「デート、楽しんでもらえた?」
「はい。楽しかったです」
正直夜景を見ながらキスくらいされると覚悟していた優花であったが、芹沢は驚くくらいに紳士的に振る舞った。
なんだか肩透かしを食らった気分になる。
「それじゃあ、また学校で」
「はい。また学校で」
でもどうせ、ここでキスくらいしてくるんでしょ?
優花は少しだけ油断をしたようにわき見をして見せる。
ブォンブォンッ……
ブルルルルルッ……
エンジン音を鳴らし滑るように芹沢は夜の暗闇に消えていく。
キスどころか手すら握らずに。
「えっ……」
優花はぼぅっとその後ろ姿が見えなくなるまで見送っていた。
なんだかモヤモヤしているのは、若干の物足りなさだと気づくこともなく、見送っていた。