……どうしてこうなった?
第9章 優花の入部
「これでいいかしら?」
「はい。ありがとうございます」
「それで? ご用件というのは?」
「彰人を……橘彰人をもてあそぶのはやめてもらえないでしょうか?」
「ふふっ……もてあそぶなんて、凄い言われようですね」
「あいつは馬鹿ですぐ夢中になって周りが見えなくなっちゃうんです……このまま陸奥先輩にのぼせ上がって、捨てられたらどれだけ傷つくか……」
「前にも葉月さんに言ったと思うけど、うちの学園も恋愛は自由なのよ?」
「ごまかさないで!! 先輩がしてるのは恋愛なんかじゃなく--」
「私がいつ橘彰人君に恋をしてるなんて言いましたか? 私が言ってるのは橘君が誰に恋をしようが自由だと言ったのよ?」
「それはっ……」
「それは? 私がたぶらかしてるから橘君が恋してるというの? それこそ誤解だわ」
にこっと笑みを浮かべる陸奥には不思議と邪気は感じない。
それが余計に優花には不気味に思えた。
陸奥佳奈美は楽しんでる。
人を苦しめて楽しんでる。
直感的にそう感じた。
「はい。ありがとうございます」
「それで? ご用件というのは?」
「彰人を……橘彰人をもてあそぶのはやめてもらえないでしょうか?」
「ふふっ……もてあそぶなんて、凄い言われようですね」
「あいつは馬鹿ですぐ夢中になって周りが見えなくなっちゃうんです……このまま陸奥先輩にのぼせ上がって、捨てられたらどれだけ傷つくか……」
「前にも葉月さんに言ったと思うけど、うちの学園も恋愛は自由なのよ?」
「ごまかさないで!! 先輩がしてるのは恋愛なんかじゃなく--」
「私がいつ橘彰人君に恋をしてるなんて言いましたか? 私が言ってるのは橘君が誰に恋をしようが自由だと言ったのよ?」
「それはっ……」
「それは? 私がたぶらかしてるから橘君が恋してるというの? それこそ誤解だわ」
にこっと笑みを浮かべる陸奥には不思議と邪気は感じない。
それが余計に優花には不気味に思えた。
陸奥佳奈美は楽しんでる。
人を苦しめて楽しんでる。
直感的にそう感じた。