
見習い天使とコイスルオトメ
第6章 進展する恋
ーーーサワサワ
「……先輩…。」
忘れたはずなのに…。
もう何も思わないと決めたはずなのに…
どうしてこんなに心がザワザワ騒ぐんだろう…。
「お前…隠してていいのかよ。美音きっと傷つくぞ。」
いきなり声がしてビックリして、振り返るとあのイケメン転校生が立っていた。
「あんたに関係ないでしょ。嘘つきさん。」
「さすが親友。なんでも分かっちまうんだな。」
「あの子の血縁に金髪はいないからね。…あんた。何者なの?」
「まあ、簡単に言ったら恋のキューピッドってところかな?(キラキラ)」
おれはわざとらしくぶりっ子ポーズをして、目をぱちくりさせた。
すると、詩はへぇ〜と言いながら明らかに軽蔑した目をしていた。…この女…。
