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キレーな顔した狼さん。

第11章 8匹目

イキナリ押し倒された俺はビックリして目をパチクリさせる事しか出来ない

「何で…って、そりゃぁ、汐里が言ったから」

「は、はあ!?」

「俺もこんなふーにされたい、って」

ニッコリと満面の笑みで言う瑠樹

「なっ…はあ!?」

「いーからいーから…」

何がいいんだ、何が!

危機感しか感じない俺はジタバタと暴れて瑠樹から逃げようとする

「はーなーせーっ「__好きだ_」」

ほぇ…

突然、耳元で"好きだ"と囁かれ
思考が止まった所で

チュッ

俺のくちに瑠樹の唇が当てられる

その口はすぐに離れて、また落ちる

「はぁっ…ちょ……る、き」

「ん?何?」

やっと離された口
うっすらと目をあけて瑠樹を見る

上から俺を見下ろす顔には完全に黒い笑みを浮かべてる

その顔ですら完璧で……
カラオケのライトに照らされた瑠樹は寄いっそう魅惑的で一瞬で惹き付けられてしまう…

「汐里?…どーしたの?」

「えっ、いや……」

「キスされて気持ち良くなっちゃった?」

「はぁ!?ちげーよ!」

見惚れてた…何て、何があっても言えねーけどな!

「じゃぁ、何?キスの途中で俺の事、呼んだでしょ?」

「あっ…えっと……か、隠しカメラとかあったら困るし…店長とか湊さんとか(もー帰ったと思うけど)が部屋に入って来たら…」

ピクっ

あれ?瑠樹のこめかみが今…動いたよな?

「湊さん…ねぇ……」

うわっ!?今、湊さんの名前出すのはまずったか??

「え…や…」

「いいんじゃない?見せてやれば」

え!?な、何だと!?

「ま、待て!元はと言えば…お前がもっと早く湊さんとの話に入ってくればこんなことには…」

そーだよ!!
瑠樹があん時、ちゃんと話に入ってくれば…っ

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