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好きな空間

第11章 女

それから2日して隆さんの家に来ていた。

隆さんは自分でドリップ仕立ての珈琲を入れて

「エリカさん、嬉しくて自己満足だけど少しは珈琲に自信があるんだ、飲んでみて。」

笑顔で私の顔を除き込むように見つめる。

「美味しい!」


「良かった!
あくまでも自己満足だったから少々自信がなかったんだ。」


蔓延の笑みだった。この男には一緒に珈琲を楽しんで飲む人がいなかったと思った。"孤独"というのは私と一緒に感じた。

孤独な者同士…
どうりで身体が惹かれ合った訳だと思った。


そして珈琲を一気に飲み干した。

温かく感じた。

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