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あなたが消えない

第9章 深夜2時のお仕置き

触れるものは2つに別れ、やがて3つに散らばる。

…ピチャッ…ピチャッ…チュッ…

舌で乳首を舐められ吸われている。

片方の指が脇腹を優しく撫でている。

そして、もう片方の指がどこへ行こうかとさ迷うように、下へ下へと進む。

「ねぇ、翼…」

「なっ…何…?」

「何で何も言わないの?」

「えっ、だって静かにって…」

「全く、翼って単純」

…っ!…

「はあぁっっん!…」

指がグッと奥へと入り込んで、私は声をあげてしまった。

やだ…、どうしよう。

「我慢してたから凄い濡れてる。よかったね、 痛くなかったでしょ」

そりゃ、そうだけど。

ビックリして、頭の中が真っ白。

と、同時に入れたり出したりを繰り返される。

静かな深夜に、隣りにも上にも眠っている人間がいるのに。

激しく私と翔だけが、熱い吐息を織り混ぜながら可動する。

「ねぇ、翼。…少しだけエッチな声を聞かせてよ?…ほら、我慢すると、すぐにイッちゃうよ?…ほら、早く、早く…」

「…んっ…んっ…あっ…あん…」

「違うでしょ?ほら、もっと何?」

私はもう感じ過ぎて我慢し過ぎて、おかしくなっていた。

だから、言葉が言えない。

いや、言おうとすると激しく指が動くから、絶頂に達してしまいそうになる。

「…あぁっ…翔…キ…キモチいいよ…」

「そっかぁ…」

あっさりと返事をされた。

もう勘弁して!もう本当に!もうイキそうだからっ!

「…翔を…翔が…んっ…んっ…んっ…」

指先はさっきよりも強く、まさぐられるように摩擦され熱くなる。

耳元に息がした。

「んっ…じゃ、分からない」

近くに翔の顔がある事に安心して、私は小さく言った。

「翔、愛してる…好きなの、翔が…」

「…俺もだよ」

言ったのに、翔は意地悪そうに指先の動きを止めない。

私はもうダメっ…もう先に…

「んっ…あっ…あぁっっん…イクッ!…」

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