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紅桜学園イケメン部!

第38章 聞こえる足音


「・・ん、お兄ちゃん?」

「瑠菜、無理すんな寝てろ」



俺に気付いた瑠菜が、腰を起こそうとするので、俺は彼女を止める。




瑠菜はいつもそうだ。無理してばかりで、もっと自分勝手になっても良いと思う。



「お兄ちゃん・・・わざわざごめんね、来なくても良かったのに」


そんな事を言いながら嬉しそうに笑う瑠菜に、ほほえみ返す。





『坂本瑠菜さんですが・・・
もう、手術の余地は無いかと…』



医者の言葉を思いだし、涙が出そうになるのを抑えた。

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