テキストサイズ

甘いキスを永遠に

第46章 母の病

「麻実…お母さんもう、受け入れてるのよ。
父さんあっちで随分待たせちゃってるからね‥

だから、延命治療はしたくないの…」


「だけど…だけど…私一人になっちゃうのは嫌だよ…」


「麻実には元哉さんいるから安心だわ」


「でもお母さんはお母さんだよ…」


「相変わらず泣き虫だねえ…」


お母さんは泣き崩れる私の髪を力無い、でも温かい手で撫でてくれた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ