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運命の欠片

第1章 失望


何故そんなにも彼の死に拘りを持ったのかと言うと、実は以前、信頼していた人に見も心も裏切られ、人間不振に陥ったことがあった。その時に死に場所を求め、街中を徘徊に近い感じでさ迷っていた時に、たまたまストリートライブしていた彼に出会った。
曲はどこか懐かしい感じで、見かけは少し派手な茶髪に、全身黒っぽい服を纏ったロック系のお兄さんの歌声とその曲の歌詞に、渚は自然と目が離せなかった。

価値観とか考え方とか、不思議とシンクロしたのだ。赤の他人で、言葉すら交わしていないのに渚は彼に救われた。
彼の歌う姿を見て、また明日も頑張ろうと思えるようになったのだ。

今生きているのは、彼と出会ったから。いや、単なる一方的な出会いだけれども。
でも、彼は突然にこの世から去ってしまった……
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