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スケットダンス ─桜の葉が咲く頃に─

第2章 転入します

「有紗、帰ろう」
有紗「ごめん、私部活入ってて……」
「そうなんだ……」
有紗「ごめんね。……あれ?お兄ちゃん」
椿「こら!藤崎、廊下を走るな」
ボッスン「うるせえヤツに捕まっちまったよ」
ヒメコ「どないした?ボッスン」
スイッチ《椿とは小競り合いの毎日だな》
ボッスン「ちょっと走っただけだろうが」
椿「ちょっとでも廊下は走ってはダメだ」
「藤崎くん…」
有紗「あれ?あい、スケット団知ってるんだ」
「スケット団?なにそれ」
有紗「あれ?違うの?」
「藤崎くんとは……」
ボッスン「ん?あいじゃねーか」
ヒメコ「ちょ……ボッスン!?」
椿「待て!藤崎」
有紗「お兄ちゃん!」
椿「有紗。何してる?」
有紗「部活行くところよ。お兄ちゃんこそ、生徒会室行かなくていいの?」
椿「行くところだったんだ。藤崎を見つけるまでは」
「生徒会室……生徒会なんですか?」
椿「ああ、そうだが……。誰だ?」
「紫織あいです。今日、転校してきて……」
椿「なるほど」
「あのー」
椿「なんだ」









鋭い目つきで見つめられると固まってしまうが……。












「安形先輩と道流先輩に……」
椿「会長と道流さんに?」
「会いたいんだけど……」
有紗「道流さんに?」







周りの目が痛々しい。






「え……なんで?」

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