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真っ赤な家庭

第4章 嘘





何なんだよ。



人間恐ろしいときは震え上がって動かなくなるか、変に強気を演じて大声になるかだ。





自分はどちらでもあるが、今は後者のようだ。






「誰だ!
いるんだろ!」








恐ろしさのあまり身近にある物を咄嗟に取って



『ガラーっ!』




視線が気になる玄関側の窓を一気に開けた。











誰もいなかった。




激しい雨だけで外には誰もいなかった。





急いで手に取った身近な物に一気に疑問を抱いた。








身近な物…




身近な…








小型の…




手芸用の…




ハサミ…




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