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「きゃっ！」




グイッと強い力にひっぱられ、わたしはあっという間に、キッチンに突っ伏す形になった。

先ほどまで視界を埋め尽くしていた拓の服が、今はもう背後にまわり、わたしを包み込んでいる。





「あっ…。」





突然のことに戸惑いながらも、一つずつ、ゆっくりと状況を理解していく。







引き寄せられた腕を後ろで捻られ、身動きができない…。




背徳的な態勢。





拘束するのは拓の腕だけなのに、大きな手から伝わる熱に、ふりほどく気持ちなんて微塵も残さないくらい心がとかされていく。







なぜだか急に恥ずかしくなる。

顔があつい……






「どうしたの？」



くすくすと含み笑いをもった声色で、降り注ぐいじわるな言葉。






「あ、あの…」



心臓の音が大きくなってきた。